初めて暮らした海外の街 ブリスベン

初めて暮らした海外の街 ブリスベン

オーストラリア・ブリスベンのフラット外観

1/46 Gillan st. Norman Pk Brisbane Q.L.D 4170 Australia.

僕が初めて暮らした海外の街 オーストラリア・クイーンズランド州ブリスベンのフラット。 いわゆるシェア・ハウスで2LDKだが僕が転がり込んだ時にはすでに男性2人女性1人の計3人が住んでいた。僕を加えて4人。女の子1部屋、男2人で1部屋、もう一人は広い玄関を使っていた。しかし人を入れれば入れるほど 家賃分担が減る事もあり、頼ってきた人は断らない気の良さもあり、その後人数は増殖していく。


特別国家公務員・航空自衛隊第四術科学校「生徒隊第28期」。

15歳で埼玉県熊谷市籠原の基地に入隊して3年過ごしたところで自衛隊を退官。

高校生に相当するこの期間、春夏冬の年三回の長期休暇は、北は岩手県、南は宮崎県と同期(同級生)の実家を渡り歩き、四国生まれの僕は18歳の時点で日本国内をざっくり縦断し終えていた。

高校三年に当たる夏、長野の通称音楽村でのオーディションに受かり、音楽で生きていくつもりだったがあっという間に現実を突き付けられ生活するために渋谷でバーテン、コックへと職業を変えた。

幸い料理の世界はとても面白くてホテル・キッチンと街場のポリネシアン料理屋を 掛け持ちしたりしたが、お世話になった「元高輪プリンスホテル・シェフ・チーム」を 離れワーキング・ホリデーでオーストラリアに行く事にした。

 

オーストラリアに行く事になったきっかけは世田谷で同居していた自衛隊の同期の

 

「オーストラリアに行って体一つでバイクレース場を作りたい。」

 

という壮大な夢にストレートに感化されてしまった事だった。

 

オーストラリア。ブリスベン フラット前のユージさんの車

3月の東京は寒く、お気に入りのTシャツにジーンズ、パイロットジャンパー、ブーツ にサングラス。

赤いスポーツバック一つといういでたちで成田からキャセイパシフィック航空の飛行機に乗り込み、香港をトランジット(乗り換え)してブリスベンに向かった。

ポケットには20万円。

 

これからどうなるかわからない…

 

…というより、先の事は全く考えてなかったので不安もなかった。

 

「それってバカでしょ…」とどっかで思う。

 

自衛隊の時は衣食住すべて提供されていたし、辞めた後も世田谷の友人宅に転がり込み家賃も払わず、コックを掛け持ちしていたので金に困った事もなく、 食べるに困った事もなく…

…要は「社会の事が全く分かっていない」。が、 たまたまなんとかなってしまっていた感覚のまま海外に出ていた。

 

英語もさっぱり分らないまま「冬の東京」から「夏のオーストラリア」に降り立ち、 イミグレーション(入国審査)では、

 

入国審査官「What is the purpose of your visit?
(入国の目的はなんですか)」

僕「Yes!」

入国審査官「Do you have any firearms or weapons?
(銃火器を所持してますか)」

僕「Yes!」

入国審査官「…(苦笑いしながら入国スタンプを押す)」

こんな感じの入国だった。


空港からすぐブリスベン日本国総領事館に向かい日本人の住むフラットを紹介してもらった。

Yujiさん、Kazuさん、Hisakoさん…

この三人にはしばらくの間、かな~りお世話になった。

 

オーストラリア ブリスベンのフラット

オーストラリア。ブリスベンで初めて海外で住んだフラット(2階部分)の建物

オーストラリアで初めて住んだフラット(2階部分)。

毎週ルームシェアしている頭数で割り勘し家賃を払う。

一人30豪ドル(約2,580円)。

 

2010年以降、オーストラリアで暮らした人には信じられないくらい物価が安い時代のオーストラリアで僕はすごした。

 

このフラットは人の出入りが激しく僕がいた2か月ほどの間でも10人近くが出入りし、多い時で7人ほどが暮らしていた。

 

オーストラリア・ブリスベンのフラットの裏の沼

フラットの裏庭にはこんな感じで、大きなブリスベン川に繋がる細いノーマン川が流れていて、Kazuさんはたまにここで釣りをしていた。

もっともここで釣れた魚を食べた記憶はないんだけどね…。
Kazuさん …釣れなかったんだよね。さっぱり…。そうだよね。

 

オーストラリア・ブリスベンのフラットの玄関

フラットの玄関口。

ここで自動車整備士のYujiさんは寝起きし、ブリスベンの整備工場で働いていた。

 

オーストラリア。ブリスベンのフラットのキッチン

このキッチンでは色々な料理を作りシェアメイトに食べてもらったが、 「キャロットのオーブン焼き」に失敗しガチガチの人参を食べさせてしまったりもした。

シェアメイトが集まる部屋で、毎晩XXXX (フォーエックス)やFoster’s(フォスターズ)などのビールや カスクワインを持ち寄って夜遅くまで色々な話をした。

 

オーストラリアの英語なまりで「Good day mate.」が「グッダイマイッ」と「デイ」を「ダイ」と 発音したり「メイト」を「マイト」と発音する事を教わったり、 オセアニア独特の食品「ベジマイト(Vegemite)」を知ったのもここだった。

まあ、正直ベジマイトを「うまい!」と思った事は一度もない。

 

オーストラリア・ブリスベンのフラットの男部屋

フラットの真ん中に位置する男部屋。

Kazuさんと僕はこの部屋を使った。このフラットには数匹の猫が住んでいて、彼らはよくベットで寝ている僕の上に乗っかって足踏みしたり寝たりしていた。

 

…悪い夢見ちゃうからやめなさいね。

 

ブリスベン周辺の現在の宿泊情報



Booking.com

 

オーストラリア・ブリスベン クイーンズランド州立大学のキャンパスにて

クイーンズランド州立大学(The University of Queensland)。

シャアメイトの知り合いがいたりして、このキャンパスにもちょこちょこ出かけた。生まれて初めて入った大学のキャンパスがここになった。

 

オーストラリア・ブリスベン フラットの仲間と夜な夜なドライブ

Yujiさんの車であちこち夜のドライブ。

買い物やボーリング場、ただのドライブもよくあった。僕自身はまだ仕事もしていなかったので、昼間は街に出かけ街をぶらつく。けっこう退屈してしまうのでシェアメイトが仕事から帰ってくると 主人が返ってきた子犬のようにうれしくなる。

 

みんなでドライブにいったり、買い物に行ったり、新しいフラットメイトが入ってきて 色んな話をしたり、毎日ホームパーティ状態の日々が続いた。

 

オーストラリアで使えるSIMカード

[2019/06記]
事前に日本でSIMカードを手配しておけば現地で手間取らずに済み、時間のロスを避けられるのでSIMカードは前もって準備しておきたい。

頻繁に海外に行く人なら150ヶ国対応で一度購入してしまえば、その後はチャージだけで済む、
FLEXIROAM


というSIMを僕は愛用している。

 

「SIMフリー」か「SIMロック解除済み」のスマートフォンでしか使えないので事前確認が必要。

 

【1986年の酒と煙草の値段】 …1AUD = 約86円(1986/03時点)

ビール1カートン(ケース)1本あたり …約70セント。
4リットル入カスクワイン …4ドル弱。
30本入ピーター・ジャクソン(煙草) …1ドル50セント

 

オーストラリア ブリスベン地図